USB PD 100Wの給電可能でWindows、Macのどちらにも対応していて複数画面への出力に対応している「GIISSMO 14-IN-1 ドッキングステーション」。
仕事用のPCがUSB PD 95W必要との事で、100W対応のドッキングステーションを探していて発見した聞いたこともないメーカーの商品ですが、USB PD100W供給以外にも複数画面への出力や14個のポートを搭載している優れものでした。
ドッキングステーションやUSBハブはノートPCと周辺機器を接続するためには必須の装備となっている昨今、無名メーカーのドッキングステーションのレビューをしたいと思います。
結論:USB PD 100W給電と複数モニター出力が必須な人以外には過剰スペックな気がするのでオススメできないです。
※廃盤になったのか、Amazon等から商品ページがなくなっています。
GIISSMO 14-IN-1 USB-C ドッキングステーションのスペック
サイズ | 約220mm ✕ 約95mm ✕ 約17mm |
重さ | 本体:418g ACアダプター:518g |
搭載ポート | 4K HDMI ✕ 2 4K DisplayPort ✕ 1 USB-A 2.0 ✕ 2 USB-A 3.0 ✕ 2 USB-A 3.2 Gen2 ✕ 1 USB-C 3.2 Gen2 ✕ 1 USB PD 20W 充電専用ポート 1Gbps LAN ✕ 1 SDカード/MicroSDカードスロット 3.5mmイヤホンジャック |
USB PD出力 | 100W |
対応OS | Windows、Mac Os、Chrome OS、Android |
マルチディスプレイ | 最大3台接続可能 |
ポートの数も多く、必要になりそうなポートは網羅されていると思います。
GIISSMO 14-IN-1 USB-C ドッキングステーションのデザイン
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横幅が長く厚みのない平べったい板の様な形をしています。USBハブを大きくした様な感じの筐体になっています。
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裏面には四隅にゴム足が付いています。指で少し押した程度では動かないぐらいに踏ん張れるゴム足ですが、USB等の抜き差しでは動いてしまいます。各ポートのコネクタを抜き差しする際には本体を抑える必要があります。
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各ポートは横一列に並んでいます。これにより本体の厚みが薄く平べったい形になっています。
USBポートやSDスロット、イヤホンジャックがあるこちら側がユーザーに向く様に設置する事を想定してポートが配置されています。
高速通信可能なUSB 3.0やUSB3.2 Gen2のポートに加え、USB PD 20Wの充電専用ポートも搭載されています。一番左の黒い点は電源インジケーターで、電源が入ると光ります。
電源ボタンを搭載していますが、電源を切るタイミングが思いつかないです。
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ディスプレイ出力やDC-INが配置されているこちら側は、ユーザーとは反対側に位置して普段は見えない側になると思います。
USB2.0のポートはキーボードやマウス等の頻繁に抜き差ししない入力デバイスを挿しっぱなしにする様な使い方を想定しています。
HDMIポートの間にDisplayPortが挟まれている理由は分かりませんが、頻繁に抜き差しするものではないですし、形状も違うので挿し間違いすることはないでしょう。
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デバイスへの接続用ポートは側面に配置されています。ディスプレイ出力等と同様に背面側に配置されているとスッキリするのですが、本体横からUSBケーブルが伸びる様な形になるため、L字コネクタを使用する等の工夫が必要になります。
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GIISSMO 14-IN-1 USB-C ドッキングステーションの良い点
良い点
- USB PD 100W給電できる
- ポートの数が多い
- 複数画面への出力が可能
USB PD 100W給電できる
このドッキングステーションを選択した一番の理由です。USB PD 100W給電搭載で2万円切りの値段だったので、聞いたこともない様なメーカーの製品で不安もあったけど購入決定しました。
仕事用PCが入れ替えになった際に、USB PD対応のノートPCが支給されたのですが、USB PD 95W必要というトンデモスペックで自宅のUSBハブには荷が重すぎるとの事でドッキングステーションを探したんですが、なかなかUSB PD 100W給電は無いし、あってもめちゃくちゃお高い…そんななかで、GIISSMOのドッキングステーションを発見して購入しました。
結果、仕事用PCはUSB PDだと本来の性能を発揮できないみたいでACアダプター必須だったので、USB PD 100W給電の必要性は全くなくなりました。プライベートPCも45Wぐらいあれば問題ないスペックのものなのでちょっとUSB PD 100Wは過剰スペックになってしまいました。
ポートの数が多い
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GIISSMOのドッキングステーションを購入するまではUSBハブを使用していたので、ポート数が一気に増えました。ポート数は増えたんですが常に半分ぐらいのポートは使用されないままの状態でした。
折角ドッキングステーションを導入するのにポートの数がギリギリで抜き差ししながらやりくりするなんて状態になったら、高い金払ってドッキングステーション買ってる意味もないので、ポート数は多いに限ります。
ただ、私のように外部モニターは1枚しか接続しないし、外部ストレージは使用しないし、マウスもキーボードも基本的には無線接続でネットも無線な人は、ポートが余り過ぎてしまうので、ポート数の少ないハブを購入すると安く済みます。
複数画面への出力が可能
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HDMIポートが2個、DisplayPortが1個とモニター出力用のポートが合計で3個あり、DisplayLinkに対応しているので最大3枚の外部モニターへの出力が可能です。
私の環境では、32インチ4Kモニター1枚だけの構成なので複数画面への出力は使っていませんが、ノートPCから複数画面へ出力したい方にはオススメの機能だと思います。
ただし、複数モニターへ出力する場合は解像度やリフレッシュレートに制限がかかってしまうので、3枚の外部モニターそれぞれに4K@60Hzで出力するような事はできません。
GIISSMO 14-IN-1 USB-C ドッキングステーションの悪い点
悪い点
- ACアダプターが大きい
- サイズが大きい
- PC接続用のUSB-Cポートの位置が横にある
ACアダプターが大きい
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これはもうドッキングステーションの宿命みたいなものだと思います。
USB PD 100W給電を実現するために、ACアダプターからドッキングステーションへの給電は130Wとなっており、ACアダプターが大きく、重いです。基本的にドッキングステーションは据え置きなので持ち歩く事はないですが、ACアダプターは場所を取るので注意が必要です。
USBハブとは違いUSB PDでの給電ではないので、別途USB PD対応充電器やUSB PD対応ケーブルを購入する必要はないので本体以外にお金がかかることはありませんが、USB PD充電器等に比べるとACアダプターは配置や取り回しに難があります。
サイズが大きい
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ポートの配置の関係で、平たく横に長いような形になっています。縦置き用のスタンド等は無いので基本的には横置きすることになりますが横に長いので、机の上で結構な存在感を放ちます。放熱性を考慮すると上に物を置くのは不味そうなので、机のサイズ等によっては配置が難しいこともあるでしょう。
ただ、平たいので比較的薄いので、デスクシェルフ等にドッキングステーションを収納したい場合は、デスクシェルフの高さはあまり気にしなくてもいいかもしれません。ノートPCぐらいの厚みなので殆どのデスクシェルフに格納できそうな気がします。
PC接続用のUSB-Cポートの位置が横にある
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可能な限り配線は隠したい人には、このポート配置は納得できないでしょう。
ACアダプターやモニター出力用ポートと同じ面にデバイス接続用のポートが配置されていればケーブルの取り回しもスッキリするのですが、側面にポートが配置されているため接続デバイスがポートと反対側に位置する場合、ケーブルの取り回しが大回りになってしまいます。また、横長のボディにプラスしてUSB-Cケーブルが接続されるので、横幅の専有領域が異様に長くなります。
デバイス接続用ポートの反対側にデバイスを配置する場合は、L字コネクタを使用してコネクタの向きを変えてあげると幸せになれます。
GIISSMO 14-IN-1 USB-C ドッキングステーションのまとめ
聞いた事もないようなメーカーの「GIISSMO」。そもそもなんて読むのかすら分かりません。ぎいっすも?ぎずも?
USB PD 100W給電となると選択肢は少ないので、じゅうぶんにGIISSMOのドッキングステーションは選択肢に入ると思います。ただし、ノートPC自体がUSB PDで接続する必要があるのかは考慮する必要があるでしょう。また、PCに接続するケーブルの本数を増やせるのであれば給電とドッキングステーションは別で考えるのもアリだと思います。
USB PD 100W給電を除くと機能的には他社のUSB-Cハブやドッキングステーションと大差ないスペックだと思います。複数モニターへの出力はモニターを複数台持っている人には使える機能ですが、4Kやウルトラワイドモニターで1枚運用をしている人には不要な機能です。また、複数モニター出力にはDisplayLinkをインストールする必要もあるので、外部モニター1枚で済む人には過剰スペックです。
USB PD 100W給電が必須で、複数モニターへの出力を行う人以外は、GIISSMOドッキングステーションより格安で購入できる他社のドッキングステーションやUSB-Cハブをオススメします。